デザイナーズフォーラム委員会委員長からのメッセージ

デザイナーズフォーラムとは、ASP-DACにおける新しいイベントであり、業界の設計者と、EDA研究者やEDA開発者同士の意見交換を行うことを奨励するユニークなプログラムです。本イベントでは、設計は設計スタイル、設計課題、そしてどのようにそのような設計課題に対処するかに着目しながら提示されます。また、最新の設計課題に関するパネル・ディスカッションも開催されます。

ASP-DAC 2006 では、以下の2つのスペシャル・セッションが開催されます。低消費電力に関する第一のスペシャル・セッションでは、株式会社東芝、富士通株式会社、株式会社日立製作所、株式会社ルネサステクノロジ、そしてSamsungによる低消費電力設計、パワーモデル、そして実際のSoC設計におけるパワー予測のフレームワークに関する4つのプレゼンテーションがセッション5Dにて行われます。セル・プロセッサに関する第二のスペシャル・セッションは、8Dにて行われますが、ここでもシミュレーション、テスト、検証、パワー予測、セル設計メソドロジ、そしてセル・プロセッサに使用されるPLL設計に焦点を当てた4つのプレゼンテーションが行われます。

また、これらのスペシャル・セッションに加え、2つのパネル・ディスカッションも開催されます。セッション6Dの「機能検証の今日と未来」は、アーキテクチャ設計及びセル・プロセッサの検証に深く関わってこられた株式会社東芝のDr.Y.Masubuchi をモデレーターに迎えて進行します。4人のパネリストのうちの3人は、LSI設計における機能検証作業に携わっておられるLSI設計者の方々、そして1人はEDAベンダの代表で、機能検証ツールを開発している開発者です。一方、セッション9Dの「パネル: LSI設計の10大課題 : LSI設計者および EDA 開発者の観点から」では、ソニー株式会社のDr.Y.Hagiharaをモデレーターに迎えたパネル・ディスカッションが行われます。6人のパネリストのうちの3人はSoC及びシステム設計におけるマネージャー・クラスの方々で、LSI設計者から見た上位10件の設計課題に着目します。一方の3人のパネリストは、主要なEDA3社の技術責任者の方々で、EDA開発者から見た上位10件の設計課題に着目します。ディスカッションは、LSI設計者から見た上位10件の設計課題とEDA開発者から見た上位10件の設計課題を比較しながら、将来のSoCの設計課題の見通しへと移行していきます。

デザイナーズフォーラムは、ASP-DACの業界リエゾン・メンバーの方々によって企画されています。関係者を代表し、皆様のデザイナーズ・フォーラムへのご協力に深くお礼を申し上げますと共に、このフォーラムが、LSI設計者及びEDA研究者及び開発者の皆様のナノメーター時代におけるSoC設計課題に関する意見交換を促進する場となることを切に願っております。

Industry Liaison Chair
Haruyuki Tago
TOSHIBA CORPORATION

Designers' Forum Chair
Makoto Ikeda
University of Tokyo

Last Updated on: 12, 9, 2005